「商いは牛の涎…だら、だら、だら」
「もしもし~、ナカムラさん?京都の〇〇です。
えらい、ご無沙汰してます~。
どうですか?商いのほうは・・・。」
電話の向こうから響くのは、
野太い近江なまり・イントネーションの声。
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「洋服作る工程を知ってるだけ答えよ」
答えられましたか?
工程1:撚糸~糸をつむぐ(白糸)
工程2:布を織る(白布)
工程3:捺染する(プリント)
工程4:延反して型紙裁断する
工程5:縫製する
工程6:仕上げする
それぞれの工程のなかに
もっと細分化した工程がありますが
ざっとながめてこんな工程です。
(糸を先に染めて織る別の工程もあり)
ナカムラで洋服を仕入れる
そして売るということは
幸いなことに
このすべての工程を知るという事でした。
“服”を扱う小売屋さん
セレクトショップさん
店頭に立つ販売員さん
どこまで、答えられたんだろう?
こうやってできた製品は
展示会に出されます。
そこでショップのバイヤーは
アパレルの営業さんの
説明や売り込みを聞き
発注するところからが始まりです。
ナカムラは自社で製品を作っていた
そんな時代もあってか
私も家内も
服になる前の“糸”の
段階からを知っています。
そういう事を商いにしている
服の源流(川上)から
お客様に服をお渡しする(川下)まで
すべてのノウハウを
先代夫婦やお付き合いのあった
取引先の多くの方々から
服にかける知恵を
授けていただいたからこその
「お客様へのご提案」
「お客様へのお薦め」
があります。
だからこその
「そんなん似合わん、やめとき」
があります。
「もしもし~、ナカムラさん?」
ほんとうにしばらくぶりの
野太い声が受話器の向こうで
問いかけてきました。
どんな商いの内容なのでしょうか?
楽しみです。
「商いは牛の涎…だら、だら、だら」
今回で完結です。
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